インフレリスクってなに?
今回は、預貯金や保険でお金を備えている方へインフレリスクについて書いていきたいと思います。
まず、インフレとは?
インフレ(インフレーション)とは、物価が継続的に上昇し、通貨の価値は下がる状態をいいます。
日本は今どうなってるの?
2013年1月に、日本銀行が「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%と定め、これをできるだけ早期に実現するという約束をしています。
実際には、安定して2%とはいきませんが、2013年から0.34%、2.76%、0.79%、-0.11%、0.47%、0.98%、2019年の0.99%と2016年を除いて上昇しています。
なので、日本の状況を要約すると
・物価上昇率2%を目指している
・2%まではいっていないが、ほぼ毎年物価は上昇している
ということなります。
物価が上昇するとどうなるの?
例えば、今まで100円で買うことができていた商品の価値は、インフレ率200%になると、2倍の200円になってしまうことを意味しています。
2%の物価上昇が安定して10年間続いた場合、現在1万円の物は1万2,190円に、30年後には1万8,114円の価値になるという試算になります。
年率2%という数値はとても小さく感じますが、長期的には無視できない数字です。
物価上昇でおさえたいのは2点
・物価が上がれば企業が儲かるので、従業員の賃金が上がる
・貨幣価値が下がるため、預貯金や保険の価値が下がる
前者は良いことですが、後者は良くないことですよね。
「インフレリスク」は、将来を預貯金や保険で備えている人にとって考えるべき問題ということになります。
解決策は?
・資産運用をする
・金や不動産を買う
・長く働けるように準備する
のような方法が挙げられます。
現金の実質価値が目減りしてしまうのですから、銀行預金やタンス貯金などに頼らず、資産運用を意識することが重要となります。
物価上昇率を上回る利回りが理想ですが、たとえ利率が低めであっても、現金をそのまま寝かせておくより資産を増やせる可能性があります。
ただし、上2つの方法は、元本が減るリスクがありますし、管理料や手数料といった経費がかかるということも考慮する必要があります。
物価上昇に伴って、賃金も上がっていくのが通常のインフレですので、最終的には、長く働き続けることができれば、「インフレリスク」の心配は無くなります。
健康でいることや、技能も必要になってきますので、長い老後が心配な方は、健康や技能を磨くことも考えて準備をすると良いのではないでしょうか?